コーヒー豆の種類

コーヒーの2大品種

コーヒーの豆には種類があるのをご存じですか?
大きく分けるとロブスタ種とアラビカ種という2つに分けることができます。

ロブスタ種は、とても強く成長が早いため生産性が高いので安く手に入れることができます。でも、香りや味が弱かったり薄いので、缶コーヒーやインスタントコーヒーなどに良く使われる品種です。

一方で、アラビカ種は病気や害虫に弱いので生産性が低く、高値で取引されています。
品質が良く香りと味もよいので、カフェなどで使用されている品種です。
私たちがスーパーやカフェで良く見かけるコーヒー豆は、アラビカ種が多いと思います。

病気や害虫に強いロブスタ種(カネフォラ種)

ゴンゴが原産のカネフォラ種は、コーヒー業界ではロブスタ種と呼ばれています。

成長が早く病気や害虫に強いため生産性が高いが、香味や風味が弱いためインスタントコーヒーや安価なコーヒーに使用されている品種です。

現在では、流通するコーヒーの30%を占めていると言われています。

香味や風味が良いアラビカ種

病気や害虫に弱く乾燥や霜にも弱いため生産性が低いですが、香味や風味が良いため高品質なコーヒー使用されている品種です。

現在では、流通するコーヒーの70%を占めていると言われています。

アラビカ種には、ティピカ・ブルボン・カツーラ種など12~13種類の品種があります。
最近ではハイブリット種といって、品種改良されているものもあるため、すべての品種を合わせるとかなりの数になります。

ここではコーヒーショップでよく耳にする代表的な品種をご紹介します。

ティピカ種(Typica)

ティピカ種は、在来種でアラビカ品種の元になっている最も古い品種です。
豆が柔らかくて味に透明感があり、花の香りがすると言われています。

ブルボン種(Bourbon)

ティピカ種がブルボン島で突然変異をして生まれた品種で、ティピカ同様に在来品種になります。
厚みのある味と香りが特徴で、華やかな酸が感じれます。

ゲイシャ種(Geisha)

日本でも高級で高額なコーヒー豆として知られているのが、パナマ産のゲイシャです。
エチオピアが起源と言われていて、栽培量が少なくとても貴重な品種です。
ゲイシャは成熟した果実のような比較的個性の強いフルーティな味わいのものが多いです。

パカマラ種(Pakamara)

エルサルバドルで作れたパカス種とマラゴジペ種の交配種になります。
コーヒー豆の粒が大きいのが特徴で、生産量が少ないため貴重な品種です。

カツーラ種(Catura)

ブルボン種の突然変異で生まれた品種です。
中米やコロンビアで人気があり、コスタリカで育てられているコーヒはほとんどがカツーラ種です。
生産性や収穫量は高いみたいです。標高が高いところで育ったものほど高品質になるのですが、生産量が減るので貴重になります。

ムンドノーボ種(MundoNovo)

ティピカとブルボンの自然交配種。
病気に強く耐久性があり、低い標高でも育つため、生産性が高い品種と言われています。

コーヒーの産地

ここでは代表的なコーヒーの産地をご紹介します。

コーヒーを栽培するには、年間平均気温が20度以上で年間降水量が1000mmくらいが適しているため、コーヒーベルトと呼ばれる赤道を挟んだ熱帯地方で栽培されています。

中南米

  • ブラジル
  • コロンビア
  • コスタリカ
  • グアテマラ
  • エルサルバドル
  • パナマ
  • ジャマイカ
  • ドミニカ

アフリカ

  • エチオピア
  • タンザニア
  • ルワンダ
  • イエメン
  • ケニア

アジア・オセアニア

  • インドネシア
  • パプアニューギニア
  • 東ティモール

その他

  • ハワイ

ニュークロップとオールドクロップ

コーヒーの生豆の状態を表すのに使われる言葉に、「ニュークロップ」「パーストクロップ」「オールドクロップ」の3つがあります。

ニュークロップ(収穫したばかりの新しい生豆)

その年に収穫した(収穫してから1年未満)新鮮なコーヒーの生豆のことをニュークロップ(NewCrop)と呼びます。
新鮮な状態なので薄い緑色をしていて水分量が多く、コーヒー豆が持っている個性や味や香りが出やすいです。

ここ数年はスペシャルティコーヒーが流行し、新鮮で高品質なコーヒー豆を扱うのがあたり前になってきているため、ニュークロップを使っているお店が多いです。

パーストクロップ(前年度に収穫した生豆)

前の年に収穫されたコーヒーの生豆のことをパーストクロップ(PastCrop)と呼びます。
適度に水分が抜けている状態なので、焙煎がしやすく味や香りもバランスがとりやすいと言われています。

オールドクロップ(熟成した生豆)

収穫してから数年が経過したコーヒーの生豆のことをオールドトクロップ(OldCrop)と呼びます。
生豆の水分が抜けていて、見た目も黄色く変化しています。

ひと昔前まではエイジングコーヒーと言って、わざと数年間コーヒー豆を寝かせることで、水分量を減らし熟成させるという方法も人気がありましたが、最近はスペシャルティコーヒーの人気で新鮮なコーヒーの生豆を利用するのが主流となっていて、オールドトクロップを使っているお店は少なくなっています。

欠点豆とは

焙煎前の生豆や焙煎後のコーヒー豆に欠点豆があるとコーヒーの味が落ちてしまうので、見つけたら取り除くようにしましょう。

未熟豆十分に成長していない未熟な豆。
かけたり割れている豆脱穀の際や保管中にかけてしまったり割れてしまった豆。焙煎の際にあると焙煎がムラになりやすいので取り除きます。
コッコ果肉がついたままの状態の豆。
ブラックビーンズ(黒豆)発酵して黒く変色している豆。
虫食い豆虫が食べた後で穴が空いている状態の豆。
カビが生えている豆カビが生えている豆。保管方法が悪いとカビが生える場合があるので、豆の保する際には、高温多湿を避け通気性の良い所で保管しましょう。
発酵豆発酵して茶色く変色している豆。

映像で見る!コーヒー豆の構造

16秒からコーヒー豆の構造が図解で詳しく説明されているので、とても勉強になる動画です。