コーヒー豆になるまでの道のり
私たちが口にする1杯の美味しいコーヒー。
日常生活でよく見かけるのは、すでに焙煎された茶色いいい香りがするコーヒー豆ですよね。
実はコーヒーとして楽しめるようになるまでには、私たちが想像をしていなかった長い道のりがあります。
暑い国でなくと育たないため、コーヒーが育つ国で、コーヒー農園の方がコーヒーの木を植えて、大切に育ててくれて、花が咲いて、赤い実がなって、その実を収穫して、果肉を除去して乾燥させて、やっとグリーンビーンズといわれる生豆になります。
出来上がった生豆はコーヒー農園から色々な国へ輸出されていきます。
その後、コーヒーショップなどが買い付けを行い焙煎をして、やっといつも飲んでいるコーヒー豆になってきます。
コーヒーの栽培工程や精製工程を初めて知った時には、びっくりしました。
コーヒー豆ってこんなに手間がかかっているだ!っと。
そして、もっと高価でもおかしくない飲み物だなっと感じました。
いろいろな国でいろいろな人に手をかけてもらい、ひとつひとつの作業を経てやtっと私たちの元に届くのです。
コーヒーの4つの精製方法
コーヒーの精製方法には大きく分けると4種類があります。
私がコーヒーコーディネーターの資格をとったテキストには5種類が紹介されていましたが、代表的なものは4種類なのでここでは4つの精製方法を紹介します。
精製方法によってコーヒーの味が大きく変わるので、コーヒー豆を購入する際に意識してみるもの楽しいです。
いくつかの精製方法のコーヒー豆を用意して、飲み比べをしてみると違いが分かりやすいです。
アンウオッシュド(非水洗式)
収穫したコーヒーチェリーをそのまま天日で乾燥させる伝統的な方法で、ナチュラル製法とも呼ばれます。
コーヒーチェリーを果実まま乾燥させた後に、果実とパーティメントを脱穀するので、ワイルドな味のものが多いです。
私はナチュラル製法のコーヒー豆が苦手です。
果実の熟したような発酵したような香りや味など、かなり個性が強く感じらる時が多いです。
ウオッシュド(水洗式)
こちらもアンウォッシュドと同様に伝統的に行われてきた精製方法の1つです。
主にコーヒーの果実を干せる広大な土地がない国で、採用されています。
水をたくさん使うので水源が豊富な国でないとできないのと、工程が多く手間がかかります。
収穫したコーヒーチェリーを水洗いしたら、パルパーと呼ばれる果実除去機で果実部分を取り除きます。
その後、豆の周りについているミューシレージ(粘液)を取り除くために発酵槽で粘液を分解します。
ミューシレージ(粘液)がなくなったら水洗いをして、天日干しまたは機械乾燥で乾かします。
個人的にウォッシュド製法のコーヒー豆は、透明感があって雑味が少ないので飲みやすいものが多い気がします。
セミウオッシュド(半水洗式)
ウォッシュドの工程の発酵を行わない精製方法をセミウォッシュドと呼びます。
収穫後のコーヒーチェリーを水洗いしてから、パルパー(果実除去機)で果実部分を取り除きます。
その後、天日干しまたは機械乾燥で乾かします。
パルプドナチュラル(自然乾燥式)
ハニー製法とも呼ばれる精製方法で、ハチミツのような香りや独特の甘みがあるコーヒー豆が多いです。
セミウォッシュドと精製工程は似ているのですが一番の違いは、果実除去機で果実部分を取り除いた後時にミューシレージという粘液を残したまま乾燥させる点です。
おそらく、生豆にミューシレージ(粘液)を付着させたまま乾かすことで、ハチミツのような甘い香りが出るのではないかなっと思います。
ハニー製法は一度購入して飲んでみると、作業工程の「ミューシレージ(粘液)を付着させたまま乾燥」の意味が理解できると思います。
植物や果実から出ている自然な甘い香りを感じることができます。
2つの乾燥方法
天日乾燥(サンドライ)
パティオと呼ばれる広い乾燥場で天日で自然乾燥をする方法です。
昔ながらの乾燥方法ですが、自然乾燥のため4日~10日前後かかるのと天候に左右されます。
また、生豆を均一に乾燥させる必要があるため、1日に何度も混ぜてムラなく日を当てて乾かすので手間がかかります。
機械乾燥(ドライヤー)
生豆用の大きな乾燥機で乾燥させる方法を機械乾燥と呼びます。
ドライヤーのように熱風で乾かすタイプが多いです。
ゆっくりと時間をかけて乾燥させることで、生豆をムラなく均一に乾かすことができます。
コーヒー精製の流れ
1.コーヒー果実の収穫
コーヒーの木にできた赤い果実を丁寧に収穫していきます。
2.果実の洗浄
収穫した果実を丁寧に水洗いして汚れを落として綺麗にします。
3.果肉の除去
機械などを使ってコーヒーの実から果肉を取り除いていきます。
4.乾燥
天日干しで乾燥またはドライヤー(機械乾燥)を使用して乾燥します。
5.スクリーン(選別)
豆を大きさや重さで選別します。
また、欠点豆と言われる未熟豆や虫食い豆などを手作業で取り除いていきます。
異物や小石なども取り除きます。
6.生豆(グリーンビーンズ)
全ての作業が済むと綺麗な生豆(グリーンビーンズ)の出来あがりです!
生豆は麻袋に入れられて輸出されます。
焙煎
生豆を焙煎機で焙煎したら、いつも飲んでいるコーヒーの豆になります。
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